2012/08/31

ビストロ 「レガル」 ①




金沢の実家から車で約10分のところにある、お気に入りのビストロ
「レガル」をご紹介します。

金沢市窪7丁目279  電話076-244-5598

無口なようで実は気さくなマスターと、笑顔がとっても可愛いママのご夫婦でなさってる、とてもアットホームな感じのお店です。

ずいぶん前より金沢へ帰ると必ず行きたくなるビストロです。
つい先日もポーランドからの夫婦といっしょに行きました。




ランチは何種類もありますが、どれもリーズナブルで900円~1500円でいただけます。
我々夫婦がよくいただくのは、パスタランチ(超おすすめです♪)。
スープ、サラダが付いて1000円前後。
お味は濃くもなく薄くもなく、絶品。まさにプロの味です。

今日いただいたランチは、ミネストローネのスープ、ミニサラダ、魚介のトマトソースパスタ(あさり、たこ、イカ、ホタテ、貝柱がふんだんに入ってる!)


 


夜のメニューもとっても豊富で美味しく、まだ「レガル体験」をされてない方に、是非お奨めします。
 

写真には写ってませんが、2~4人用のテーブルが5つぐらいあり、
奥には6人ぐらいのパーティー用の小部屋があります。
この空間が大好きです!


とにかく味は最高! リーズナブル! ママの笑顔が素敵です。

 




2012/08/27

ポーランドより来客

昨年1月のポーランド・ワルシャワでの新作能「ショパン~調律師」の時に
通訳等で大変お世話になった ヤコブさんご夫妻が、金沢に遊びにきてくれました。


今日から3日間、我が家にStayです。
とても懐かしくも楽しい時間を一緒に過ごさせていただいてます。
御縁に感謝です。


ヤコブさんはこの秋にお仕事先のワルシャワ大学で、能のワキ方についての研究を発表されるとの事。
少しでもお手伝いができれば、御恩返しにもなり嬉しいです。


ポーランドでは能に関心をお持ちの方はいても、ワキ方の存在の意味があまり知られてないらしく、能全体をもっと深く広めるために、ワキの勉強をしたいと、わざわざ金沢までいらっしゃいました。
ご夫婦の能に対する熱意に心が打たれます。






今日は先ず金沢市内の居酒屋「かぶ菜」で、家内を含めた4人で再会を祝いました。

 


ヤコブさん(クバ君)は早稲田大学に通ってられましたし、奥様(陽子ちゃん)が日本人ですので、日本食で苦手なものがまったくなく、私も驚きました。のど黒も能登の岩ガキも美味しそうに食べてらっしゃいました。

あっ そうそう 彼は学生時代に喜多流の謡と仕舞を習ってたんですよ。

明日は市内観光をして、明後日は能のお話しとワキのお稽古をしようと思ってます。


私はまだ禁酒期間中なので、ノンアルコールビールです(笑)


 

2012/08/21

退院しました



今日の午前中に退院しました。

病棟から外に出ると、気温の高さに身体が驚いて、足が前に進みません。
荷物もあったので、タクシーで帰りました。

練馬区の今日の最高気温は 35.6℃  相変わらずですね。




皆様からは大変ご心配をいただき、また温かいお言葉を頂戴しました。
心より御礼申し上げます。

お医者さまからの指示を忠実に守って生活し、舞台を勤めたいと思います。



大便検査で潜血反応があり、ポリープと判明。

昨日病室で午後8時からの「主治医見つかる診療所」(テレビ東京)を観てましたが、その中で東野幸治さんに大腸ポリープ発見!って感じの番組でした。
まさにこれ! なんとタイミングのいいこと! 他人事ではありません。





大きなお世話かもしれませんが、ちょっとでも不安な方は、一度大腸ファイバーの検査をお奨めします。




普段の検査がいかに重要か実感しました。
また自分は、こういうポリープが出来やすい体質だと分かっただけでも大収穫。
大腸系は小さいうちに採ってしまえば、問題はないと聞きました。
小まめな検査を心がけます。





今夜は久しぶりに家内の手料理を食べました。




2012/08/20

人生初の入院 ③

8月20日(月)
今日も6時起床。今朝も良い天気ですね。
この何日かずっと比較的涼しい病室の中で、違う意味、避暑になったのかも・・・  
そう思いましょう(笑)


病室すぐ横の談話コーナー(ナースは皆ロビーと言うが、とてもそうは見えない)からは
ニコライ堂の屋根が僅かに見えます。
空の色にどこか秋を感じますが、如何ですか?

ロビー?
ナースステーション
洗面所
お風呂
これは good!



B1階のファミマ
こんな写真を撮って回るってことは・・・
そう 暇なんです!

8時 朝食

献立を書くのも空しくなってきた。
でも温泉卵とりんごジュースが美味しかった。


10時頃廊下をブラブラ歩いていたら、執刀医の坂本先生とバッタリ!
まずは改めて御礼を言い、退院してからの注意を伺いました。
とにかくしばらくは、おかゆなどの柔らかい食事にすること。
血便が出たら、即再入院。 それは嫌ですから、大人しくしてます。



昼食。おっと 全粥 に昇格。




TVでロンドン五輪のメダリストの銀座パレードを観た。
賛否両論あるかとは思うが、私は当然OKです。
その笑顔は輝いていて素晴らしい。

日本は東京オリンピックを全力で招致すべきだ。政府も国民も・・・
マドリードはEURO圏の経済不安、日本はチャンスである。
これを逃すと、もうないかもしれない。

とにかく今の日本には、目標が必要です。



午後2時 担当医の佐藤先生より、明日の退院許可が出る。


夕食
チキン蒸し焼き ブロッコリーかつお和え 大根のおすまし


いよいよ明日、退院だ \(^o^)/



2012/08/19

人生初の入院 ②

8月19日(日)
6時起床。体温、脈拍、血圧すべて正常。
体重は入院時より1kg減。 ヤッター\(^o^)/
だが健全な減り方ではないね。

今日の朝食まで 例のジュース
パイン味でした(笑) もう写真はいいでしょう。

今日はレントゲン等の予定は何もないらしい。
久し振りに外出でもしてみたいが、点滴が取れないので無理か・・・


もう空腹感のピークは過ぎた。
いっその事、もうすこし減量して、秋のシーズンに備えよう~



昼食。 三分粥しかしオカズ付き。これを待っていたんだよ~

蒸鳥ササミあんかけ
キャベツとトマトとツナ和え
小松菜と人参の煮びたし
三分粥(うめソース付き)、黄桃


なんか久しぶりに人間らしいものを食べて感動!
ササミをお腹の中へ入れた途端、ゴロゴロ言い出したので、ゆっくり噛んで食べました。
もう退院は目の前だね!


4時に点滴卒業。着実に進歩してます。

木曜日夜以来のシャワー。 生き返ります。
この病棟のお風呂(シャワー)は、お風呂ノートに自分で名前を書き込むんです。
一人利用時間は30分。早いもの順です。




夕食。昼と同じく、三分粥。
カレイの煮付け。
あれっ 金曜日に食べたのと同じだけど、味は濃く感じる。
味付けは変わらないだろうから、自分が健康的になったのか?

麩とほうれん草のおすまし、カボチャの煮付け


 昼より夜の方が品数が少ない。
お腹の負担を考えると、夜は少な目がいいってことか・・・
分かっちゃいるけど♪


明後日(予定)の退院か・・・ もう一日の我慢だ!

謡本もう一冊書こう

2012/08/18

人生初の入院 ①

近所の内科で取りきれなかった大腸(直腸)ポリープ切除のため、生まれて初めて入院生活を体験。

本郷三丁目の 順天堂医院 です。



8月16日
前日の8月15日の相模薪能へ向かう車中に、順天堂より電話があり、明日の9時から10時の間に入院手続きを済ませ、そのまま入院となりますとのこと。 え~ そんなに早く~


 前夜の帰宅が遅く、7時起きで用意をしたので眠い。
しかし泊まり支度はお手の物。パパっとね!



病棟は2号館。11階の31××室。無料の6人部屋や個室は空いてないということで、二人部屋です。2号館自体はかなり古いんですね。知人のお見舞いには行きますが、自分がこの空間にいるのは不思議な感じ。よくある病室ってやつですね(笑) カーテンを開けると、下は総武線。時々揺れを感じるのは、電車?それとも地震?



でもこの空間。嫌いじゃないです。読書や勉強、覚え物にはもってこいの空間。狭いけど気密ではないし、微かに雑音も耳に入る。この微妙が環境が、能楽師には向いているのだ。

バーコードで管理されてます。






まもなく昼食。ツナサンド? 茹で野菜?  いかにも消化が良さそう


午後は採血や担当の先生と病室で面談等があったが、かなりノンビリと過ごす。家内が着がえを持ってきて、談笑。



6時に夕食。ごはん(わりと大盛り)、カレイの極薄味煮付け、茹で野菜、
オレンジ味のフルーツ(オレンジではない ゼリー?)
味は言わずもがな。
昼夕食、写真撮るの忘れた(笑) 見たくもないか・・・


7時に入浴。日頃出来ない事が、こんなに片付くとは・・・
部屋に自分用のテレビがあるが、あまり見ない。午後9時に消灯。お隣のおじさんは静かに寝てます。
僕のイビキに驚くだろうなあ・・・  ごめんなさい


明日は例の2リットルの下剤を飲むんですね~
これがまた苦痛なのです。経験者はお解りですよね(笑)


8月17日
朝6時に起こされ、7時から下剤を飲み始める。
しばらくご飯はこれです。

これは点滴
下剤は天敵だから写真なし(笑)

さすが手術前日に入院させるだけあって、便の色チェックも厳しい!
「もうこれくらいでいいでしょう~?」「もうちょっとですね~」
この会話が3回程。なかなか許してもらえません。



12時にはスタンバイOK。しかし始まったのは4時過ぎだったでしょうか。
正式名は 内視鏡的粘膜下剥離術 だそうです。
待ち時間が長いとなんだか不安になってくる。


手術室に入り、執刀医の坂本先生にご挨拶。宜しくお願いします。
手術台に乗り、二言ほどお話ししているうちに意識がなくなる。
いつもながら全身麻酔の威力に驚く。



6時前(実際は時間の意識は全くない)に、先生の「きれいに取れましたよ~」のお声で目覚める。 ありがとうございました。
まわりでは助手の方々が後片付けをしてました。ボ~としたまま、先生に御礼を言って、そのまま車椅子で病室へ。



家内と少ししゃべっているうちに、ほぼ普通の状態に戻る。
もちろんその夜は、入浴、食事は無し。消灯と同時に爆睡!


8月18日
あまり動くと昨日の手術痕から出血するらしいので、今朝から(実際は真夜中から)車椅子

これも人生初。乗り心地は悪くはないが、人の目線が「上から目線」なので、気分的にはちょっと凹みそう・・・  もういいや



朝食は相変わらずこれ(笑)   あ~ お腹へった~


8時に採血。9時過ぎに胸部と下腹部のレントゲン。



ここからはリアルタイムレポート。
1時前に担当の佐藤先生の問診。
血液検査、レントゲンともに異常はなし。
手術痕も良好とのことで、トイレへの往復に限り、歩行許可。
明日はフロアーのみOKだって! 厳しいね~

食事がおかゆに変わった段階で退院らしい。
予想では、火曜日か水曜日の朝だそうです。5泊6日は予定通りか・・・

病理の結果は約2週間後ということで、退院後聞きに来ることになる。


さすがに空腹感!

おっとそこへ術後初めての食事が来た!
クレープフルーツ味のジュース!!

こんな美味しくないジュース初めて!
何が入ってるの?


点滴は継続中。
そこへ家内が
スタバの ダーク モカチップ フラペチーノ  
バームクーヘンを手に入ってきました(笑)
もちろん自分用です。美味しそう~ 



5時頃、ご近所で公私ともにお世話になっているI氏が、なんとお見舞いに来てくれました。
ちょっと出来物を取るだけみたいな入院でも、こうして顔を見に来てくれるのは、やはり嬉しいもんですね。とっても楽しい一時でした。


お見舞いに持ってきてくださった 浅草の 梅園 の あんみつ
これ 美味しいんだよね~  でも今は食べられない・・・
明日家内が来て食べるんだろうな~



夕食。 なにがオレンジ味だよ!
不味さは同じです (>_<)
冷蔵庫の中には、あの美味しそうな あんみつが・・・
狐になりそう~ 食いたいなあ~


消灯と同時に就寝。ホントです!



2012/08/17

2012年9月の主な出演スケジュール



2日(土) 金沢能楽会別会 道成寺 石川県立能楽堂 15:00~
5日(水) 国立定例公演 鬼界島 国立能楽堂 13:00~
6日~12日  
藝大イギリス公演 隅田川 ロンドン
オーフォード
14日(金) のうのう能 龍田 矢来能楽堂 19:00~
15日(土) 金春円満井会 杜若 矢来能楽堂 12:30~
16日(日) 響の会 楊貴妃 国立能楽堂 13;30~
17日(月) 緑泉会 巻絹 喜多能楽堂 13:00~
22日(土) ろうそく能 ~金沢 俊寛 石川県立能楽堂 17:00~
23日(日) 京都観世会 楊貴妃 京都観世会館 10:30~
26日(水) 能を知る会 七騎落 横浜能楽堂 13:00~
29日(土) 横浜能楽堂
企画公演 山姥 横浜能楽堂 12:45~
増上寺薪能 鷺 ★ 芝・増上寺 18:00~
西行桜 ★
30日(日) 宝隆会 鶴亀 ☆ 宝生能楽堂
セルリアンタワー能楽堂
企画公演 半蔀 セルりアンタワー 16:30~
能楽堂
★ ワキツレ
☆ 御素人会











       
         
  
   
         
       
         
         
       
         
         
   
       
         
 
       
   
       
 
 
 


2012/08/16

俊寛(鬼界島)

場所 九州 鬼界島(きかいがしま)

登場人物
 シテ 俊寛(しゅんかん)
 ツレ 平判官康頼(へいはんがんやすより)
 ツレ 丹波少将成経
         (たんばのしょうしょうなりつね)
 ワキ 赦免使(しゃめんし)
 アイ 船頭

喜多流では「鬼界島」と称し、他の四流は
「俊寛」という。


あらすじ

平家討伐の陰謀が露見して、丹波少将成経(ツレ)、平判官康頼(ツレ)と法勝寺入道俊寛(シテ)は、九州の鬼界島に流罪の身となっている。


都では、建礼門院(けんれいもんいん)が安徳(あんとく)天皇をお産みになられたので、罪人に対しての大赦(だいしゃ)が行われて、鬼界島の流人のうち、成経と康頼が赦免されることになり、赦免使(ワキ)は鬼界島に船出する。


中入り



鬼界島では康頼と成経が島に流された身の上を嘆いて、せめてこの島に熊野権現神社を設営してお参りしたいと話し合っている。そこに俊寛が現れて、「酒を持って来た」という。しかし、流人の身に酒など手に入るはずもなく、中身はただの水であったが、せめて酒宴の真似事をして心を和ませていた。


そこへ都からの赦免使が到着して、赦免状を差し出す。康頼(または成経)が読み上げると、赦免状には、「中宮御産のため、鬼界島の流人のうち、成経と康頼を赦免する」と書かれてあった。俊寛は自分の名前を読み落としたと怒るが、その名は書かれていない。赦免状を自身で確かめた俊寛は、「筆者が書き落としたか」と赦免使にも聞くが、赦免使は、「都で聞いた話でも、康頼と成経の二人をお連れして、俊寛は島に残せ」といわれたことを告げる。


そういわれた俊寛は、三人の罪は同じで、配属された職も同じなのに、どうして私が・・・ と、何度も読み返すが、僧都とも俊寛とも書かれた文字はなく、心萎れる思いである。


やがて時間が経ち、康頼と成経を乗せた船は鬼界島から出帆するが、一人島に残される俊寛は船の艫綱(ともずな)に取り付いて、「せめて対岸にでもいいから乗せていってほしい」と懇願する。しかし赦免使は艫綱を切って、船を出した。


手を合わせて懇願していた俊寛は、渚で船を追ったが、船は段々遠ざかって小さくなるばかりである。こうして俊寛一人だけが島に残されたのである。





欲望、無念、絶望。
俊寛の実に人間的な心理を描写した「現在能」
橋掛りを海に見立て、舞台は島、心理的な距離感をもうまく表現している。

人形浄瑠璃や歌舞伎でもおなじみの
「平家女護島(にょごのしま)」の原拠である。





 

2012/8/15 相模薪能 ~寒川神社

昨日は相模薪能。
会場は相模一ノ宮の寒川神社境内。


半能「三輪(みわ)」   中森貫太
狂言「苞山伏(つとやまぶし)」  野村萬斎
能「小鍛冶(こかじ)」   観世喜正

私は能2曲のワキでした。

今年は古事記1300年編纂ということで、各地で日本の神話に基ずく曲が上演されています。





時折強い風が吹いて、おシテも扇の扱いが辛そうでしたが、例年よりは涼しく快適に感じました。
総客数は1,600人を超えたそうです。

この薪能は、(社)鎌倉能舞台の中森晶三(先代)先生の頃より催され、今回で43回となります。私は流儀の大先輩鏑木岑男氏勇退の後、お邪魔させていただいて、もう10回近くになるでしょうか。
当代は中森貫太氏。東京藝大の同学年でした。


本殿地下のお祓い控室が楽屋。
クーラーが効いてて気持ち良いんです。



こちらの神社の宮司様はじめ皆様は、我々出演者に対して実に丁寧に接して下さるんです。
毎回感動し、舞台でも頑張ろうという気が涌いてきます。
いつも礼節の大切さを教えていただいております。