2012/12/30

近江町市場 ~金沢

晦日に近江町市場へ。
買い出しの前に市場内「魚旨(うおうま)」にて昼食。


特得近江町市場丼 

もう笑いが出るくらい激ウマでした \(^o^)/



お目当ての 蟹の「川木商店」へ。


石川県産 ズワイ蟹 「加能ガニ」。これはオスです。
メスの香箱もいいけど、豪快に食べるには、やっぱりオス!
値段が違うので、年に一回思いっきり食べます。


両手にカニで満悦の長男 

大変の人出でした。晦日は活気がありますね。

本当に美味しそうな魚介類が所狭しと並べられていて、見てるだけでも楽しいけど、ついつい買っちゃいますね。

県外から金沢へお越しの方は、是非近江町市場にもお立ち寄り下さい。お目当ての魚を買って、その場から宅急便で送ることができますよ。

東京ではこれほど新鮮な魚は食べられないので、年末年始、もうしばらく魚系はいいや!ってくらい食べて帰りたいと思います。



ブログを始めて初正月を、無事に元気に迎えられる歓びを感じています。

今年も大変お世話になりまして、有難うございました。
どうぞ佳い年をお迎え下さいませ。



2012/12/26

2012/12/26 宝生流祖神祭乱能

 
 
 
 

 


本年最後の舞台は宝生流の乱能(らんのう)でした。

乱能というのは、シテ方と三役(ワキ・狂言・囃子)がそれぞれ本来の役と全く違った役を演ずるものです。
能では普段各役が専門の役以外はやってはいけないのですが、専門外の芸に対する知識や技術を勉強することによって、本来の役の芸に深みを持たせるというのが目的でしょう。


私は能「夜討曽我」の間狂言(あいきょうげん)の大藤内(おおとうない)と、舞囃子「西王母」の地謡を勤めさせていただきました。



まず「大藤内」

大蔵流山本家の山本東次郎先生(人間国宝)に稽古をつけていただきました。が、お恥ずかしい限り。前半は随分、絶句をしてしまいました。
専門外の役は、一度軌道を外れると、修正するのに一苦労です。
見所は大ウケのように感じましたが、やってる本人はいたって真面目にやろうとしているのに、絶句等で笑われるのは、いささか切ないです(笑)
やはり「餅屋は餅屋」ですね。
私は狂言はこれまで6、7番勤めておりますが(アドも含む)、今回はセリフがなかなか入りませんでした。
大抵の「夜討曽我」はワキがありませんので、普段は見る機会が少ないため、当然「大藤内」もちゃんとは見ていませんし、大蔵流の方が和泉流より前半のセリフが圧倒的に多い!


いやいや言い訳を言ってはいけませんね。ちゃんと覚えられない自分が悪いんです。



「西王母」の地頭

下掛宝生流は同じ宝生の字が付いていても、ワキ方の流儀ですし、謡本も全く別ですので、当然言葉も節使いも違います。
今回の乱能は宝生流主催ですので、謡は宝生流で謡うのが礼儀でしょう。従って今回謡いをさらう時は、下掛の謡本を見ていません。見てしまうと、その節回しが頭に残ってしまうからです。
幸い言葉は変わらなかったので、宝生流の節使いを教わって、覚えました。なんとか無事に終わったように思います。



勉強になりましたが、とにかく疲れました。
専門外の事を覚えるのは時間がかかりますし、普段とは比べものにならない緊張感を味わいます。
演能時間も長いし、楽屋に人も多い。



すぐに新しい覚え物に取り掛からなければなりませんが、気分的には一段落で、ほっとしております。


ありがとうございました。



2012/12/19

2013年1月の主な出演スケジュール

6日(日) 金沢能楽会定例能 羽衣 石川県立能楽堂 13:00~
12日(土) 能を知る会
Ⅰ部 弱法師 鎌倉能舞台 10:00~
Ⅱ部 花月 14:00~
13日(日) 京都観世会 熊野 京都観世会館 10:30~
16・17日 文化庁派遣事業 土蜘蛛
18日(金) 清水寛二還暦記念 
五尉能 絵馬 銕仙会能楽研究所 19:00~
19日(土) 府中能
Ⅰ部 府中の森芸術劇場
Ⅱ部
20日(日) 研究会別会 弱法師 観世能楽堂 11:00~
金春会 東北 国立能楽堂 12:30~
26日(土) 鵜沢久の会 求塚 喜多能楽堂 14:00~
27日(日) 静岡グランシップ能 船弁慶★ 静岡グランシップ
31日 文化庁派遣事業 土蜘蛛
★ ワキツレ

2012/12/15

2012/12/15 ユネスコによる「無形文化遺産 能楽」第五回公演




公益社団法人 能楽協会 本部が主催する公演はいくつかありますが、その中で特に重要な催しとしているのは、2月の「式能」と12月の「無形文化遺産 能楽」です。


今回で第五回目。
私は金春流「恋重荷(こいのおもに)」のワキでした。
これまでワキツレでは出演させていただいておりましたが、ワキは初めてでした。
一役(いちやく)と言われる重要な各役は、皆大先輩ばかり。
理事会が決める各役に配役されたことは、光栄に存じます。

うまくはできませんし、多少の緊張感はありましたが、今の自分の芸を表現できたように思います。


これを励みに日々精進してまいりたいと存じます。



 

2012/12/09

2012/12/9 播の会 「井筒」

 

第三回 播(は)の会  能「井筒」


北浪貴裕氏、渾身のシテでした。

もう10年以上も前ですが、お父様の北浪昭雄師の「野宮」のお相手をさせていただいた事があります。
私が随分お邪魔をしていたことと思いますが、その時ワキ座からシテの姿を拝見して、装束付けの姿の美しさに驚いたことを思い出しました。

小柄なお父様より、貴裕さんはかなり大きいのですが、同じく姿の美しさに目を瞠りました。やっぱり親子なんですね。



謡や型もよくお稽古されたと感じられる、しっかりしたシテでした。

去年は6回も勤めた「井筒」ですが、今年は今回のみ。新鮮でした。

1時間50分。足の痛さも、シテの舞姿、仙幸先生のお笛、真州先生の重厚な地謡に助けられ、さほど感じませんでした。

とは言え、セルリアンの舞台は痛すぎます(ごめんなさいm(__)m)

2012/12/01

芳賀紀江染織教室 作品展



芳賀紀江(としえ)さん、実は私の姉なんです。
姉は金沢市弥生町で織物教室をやっております。

自身の作品と、生徒さんの作品の展示会。
今日から9日までです。販売もしてます。

私も昨日準備中のところを見に行ってきました。
早速マフラーをGET!
メリノウールですが、柔らくて暖かい。
今年はこれを愛用します(笑)




作品展ではマフラーの他にも、ショール、バッグや小物類など、いろんなものがあり面白いです。
お時間のある方は、是非覗いてみて下さいませ。

2012/11/30

今季初 香箱がに

朝、観世会の申し合わせを済ませ、JALで金沢入り。
今年のカニ漁解禁後、なかなか金沢に帰って来れなかったので
今日が今シーズンの初 香箱(こうばこ)ガニです。

香箱ガニはズワイガニのメス。
内子(ミソ)と外子(玉子)が絶品です!



さばいてくれたのは、母。いつまでやってくれるのかわかりませんが、
有難いことです。

やっぱり美味しい!

しかし本当の美味しさを知っている者の率直な感想は、もう少し寒くなってからが本物かな~ って感じでした。

でも東京では、めったに食べられません。贅沢は言いませんよ~

2012/11/29

2012/11/28 七拾七年会 「葵上」


葵上 梓之出 空之祈 (あおいのうえ あずさので くうのいのり)に出演させていただきました。

七拾七年会、すなわち1977(昭和52)年生まれのメンバー。

僕が昭和34年生まれだから・・・  う~ん。


「能」を全く知らない人でも楽しめる」 「更なる愛好者を増やして行く」
このメンバーの志、素晴らしいです。

今後もメンバーから出演依頼がきた時は、志を一つにして頑張りたいと思います。


たくさんの方々が協賛されていますが、今日の楽屋のお弁当を提供された
「金田中」

写真の色が悪く、よく見えないかもしれませんが、お味は最高でした!


七拾七年会の皆様、お疲れさまでした。

2012/11/27

いしかわ観光特使 委嘱状


今年8月に任命されました。
石川県人として光栄に存じます。

東京に住まいを移して、もう30年以上になります。
故郷金沢も仕事などで帰るたびに、どんどん新しくなっていきますが、古いものとの共存がうまくいってると思います。

もっと石川のことを勉強して、石川県の魅力や観光情報を発信していきたいと思います。

2012/11/21

2012年12月の主な出演スケジュール

1日(土) 小矢部市市制五十周年 クロスランドおやべ 14:00~
記念能楽鑑賞会 メインホール
2日(日) 観世会 巻絹 観世能楽堂 11:00~
6日(木) 玉川大学学生能 殺生石 横浜能楽堂 18:00~
8日(土) 川崎市定期能
Ⅰ部 千手 13:00~
Ⅱ部 葛城 川崎能楽堂 15:00~
9日(日) 播の会(はのかい) 井筒 セルリアンタワー 14:00~
能楽堂
12日(水) 国立定例公演 恋重荷 国立能楽堂 13:00~
14日(金) 銕仙会 柏崎 宝生能楽堂 18:00~
15日(土) ユネスコによる
無形文化遺産 能楽公演 恋重荷 国立能楽堂 13:30~
16日(日) 喜多流自主公演 葛城 喜多能楽堂 12:00~
22日(土) 銕仙会青山能
Ⅱ部 船橋 銕仙会能楽研修所 17:00~
24日(月) 亀井広忠の会
Ⅱ部 道成寺 ★ 国立能楽堂 16:00~
26日(水) 宝生流祖先祭 乱能 宝生能楽堂 11:00~

2012/11/20

練馬春日町 「Lady Day」 10周年


 
大江戸線練馬春日町駅前にある Cafe&Jazz Bar
「Lady Day」

まもなく開店10周年を迎えます。


私も舞台後の頭を Cool Down したり、今日はゆっくり飲みたいという時に、隠れ家的にお世話になってきました。

初めてお店の扉を開けたのは、開店後1年半くらいだったでしょうか。
本当に安らげるBARです。週末金・土にはLIVEもあります。



出来立ての頃からずっと気にはなってました。
いつ前を通ってもレディースデイ? 今日も?
思い切ってお店に入り、店名の謂れを聞いて納得。

レディースデイの事は笑われましたが、そういうお客さん、結構いるみたいです。

Lady Day はアメリカの天才ジャズボーカリスト ビリーホリデイのニックネームです。


Jazzに限らず音楽好きの方にお奨めです。

マスターの宮澤さん、元俳優さんだけあって男前。お話しも楽しく、話し相手にはもってこい!
ママ(失礼)の八月(はずき)さん、こちらも元女優さんで、その後Jazz Singerに。歌は上手いし、しかも美人。料理も抜群です。
お店の中はいつも笑いが絶えません。



お店のホームページをご紹介しておきます
私も時間の許す限り、伺います。

本当におめでとうございます。これからも宜しくお願いします。

http://www.lady-day.jp/



2012/11/14

2012/11/14 いざ、鎌倉! 建長寺能




いざ、鎌倉! ~伝統と新たなる創造へ~

鎌倉五山の第一位、建長寺において、能「鉢木(はちのき)」
能楽と弦楽オーケストラ(神奈川フィルハーモニー管弦楽団)とのコラボレーション公演でした。

メンバーや使用曲は上の写真をご覧下さいませ。

本番前の合わせは1回。能「鉢木」のこの部分にこの曲を入れますという感じの打ち合わせ的な稽古のみ。
合わせの場所は建長寺ではなく、保土ヶ谷の神奈川アートホールにて。
従って、通し稽古無し、場当たりのみ。
まさに能役者と演奏家の感覚を研ぎ澄ました一発真剣勝負でした。





仏様の前を舞台と見立て、お客様の後ろに弦楽アンサンブルが構える。
すなわちお客様は能を観ながら、後ろからクラシック音楽が流れてくるという設営です。

能のシテやワキの登場の出囃子(能囃子)の変わりに、クラシック音楽を挿入する場面が多く、私も本番前に指揮者の永峰大輔氏とコミュニケーションをとるため、打ち合わせをさせていただきました。
お蔭様で奇跡的に謡い出しのタイミングは合ったように思います。

明日やってうまくいく自信はありません(笑)

出演者が感想を言うのは如何かと思いますが、概ね違和感なく御覧いただけたのではないかと感じました。
強いて言えば、薪ノ段(主の常世が修行者のために、秘蔵の鉢の木を切って火に焚き、暖をとる場面)の後の音楽が、ストーリーの根底にあるテーマとは若干イメージが違うかな・・・。
しかし是はあくまで僕の個人的な感想ですので、お許し下さい。




お客様の感想を伺いたいと存じます。
もしこのブログを見ていただいた方の中で、当日御覧いただいた方は、
是非ともコメントをお書き下さいませ。宜しくお願い致します。



建長寺の写真をUPさせていただきます。










 

御本尊の地蔵菩薩像


会場の龍王殿 

建長寺は巨福山(こふくさん)建長興国禅寺といい、臨済宗建長寺派の大本山で、今から約760年前、鎌倉幕府五代執権 北条時頼が建立した日本最初の禅寺です。
建長汁(けんちんじる)は建長寺発祥の料理だそうです。

国宝の梵鐘はもちろん、伽藍のほとんどが国の重要文化財で、江戸時代に再建されたものとはいえ見事です。




時頼はまさにワキの役ではありませんか。
無知無学の私は存じませんでした。

知った瞬間、緊張感が身体中を駆け巡りました。












2012/11/09

Bob Dylan / Tempest


Bob Dylan's New Album  「Tempest」

デビュー50周年という節目を迎えたDylanの通算35枚目。

僕がリアルタイムで聞き始めたLP(CD)は
1974年の「Before The Flood (偉大なる復活)」からだから、もうすぐ40年になるわけですね。早いものです。

このCDについては、各音楽雑誌で評論家の方々がいろいろおっしゃってますし、僕は音楽評論家ではないので、あまり言いません(笑)

但し近年秀作が続く中でも、これは最高作間違いなし!
個人的にDylanのCDのBest 3に入ってくるかもしれません。

Never Ending Tour のBand Member によるスタジオでのライヴ録音。
これがいいんです。
ラスト3曲の長作は強烈です。
我々にとっても、Dylanにとっても、暗い時代なんですかね。





My Best CD Of Bob Dylan

     ① 「Blonde On Blonde」
  ② 「Blood On The Tracks」
  ③ 「Before The Flood」

図らずも皆 B で始まりますね。今気が付きました。
各々思い入れの多い中から Best3 を選ぶなんて至難の業ですが・・・

曲のBest3を選出するのは不可能です!





Dylan Fan はご存じかと思いますが、「Tempest」のProducerのJack Frost は、Dylan自身ですよ。

デビュー30周年の時のSpecial Live 素晴らしかった!
50周年も何か期待してます。



すでにアメリカピューリッツァー賞、フランス芸術文化勲章、スウェーデンポーラー音楽賞など、世界各国から受賞されているDylanですが、近年Dylanにノーベル賞を!という話があります。

Dylanの詞は、いろんな所からの引用も多いのですが、私は
いいと思います!

御年71歳にして、この制作意欲。うかうかしてられません。

NO MUSIC, NO LIFE!









2012/11/05

縞水衣

縞水衣(しまみずごろも)

水衣には無地のものと縞模様のものと2種類あります。
流儀では、主に2種類の縞模様の柄を使います。

太い縞の方は「ねぼけ縞」、細い方は「八丈縞」と言います。
ねぼけ縞の名の謂れは、何となく寝ぼけているように見えるからとか・・・








縞水衣は弁慶、山伏、僧などの役の時に使い、この衣を着る時は、必ずイラタカの数珠を持ちます。

ねぼけ縞は、「葵上」の横川(よかわ)の小聖(こひじり)役の姿を思い出されると思いますが、衣の下には、格子厚板(無色)を着ます。

八丈縞は、「船弁慶」小書き付きの時や「正尊」の弁慶が多いですね。他にもありますが・・・
下には必ず色入り厚板を着ます。

数珠についてはまたいずれ。