2013/10/28

R.I.P LOU REED




久々のOFFの日に、また訃報が飛び込んできた。
これはショックです。

この人がいなかったらパンク・ロックはなかった、なんて言われてますが、彼のベースはそんな小さなもんじゃない。
最高の詩人でもあり、勿論僕のアイドルの内の一人でした。

若い頃、いや今でも、何か気分転換したい時によくお世話になった
「Sweet Jane」
詞の内容は別として、イントロ、メロディーには随分癒されました。



他にも想い出が詰まった曲は数知れず。


またNew Yorkへ行きたくなった。
Lexingtonと125丁目の角辺りへ行けば、彼に会えるだろうか・・・



R.I.P   LOU REED


WOWOWでは追悼番組として、11月16日(土)午後3:55より
「LOU REED/ライブ・イン・プラハ」が放映されます。



2013/10/22

2013/11/4 橘香会 「姨捨」



11月4日に橘香会(二世梅若万三郎 二十三回忌追善)において
三老女の一つ、最高秘曲と言われる「姨捨(おばすて)」を勤めさせていただきます。
おシテは梅若万佐晴(まさはる)師。
私は梅若紀彰師に続き2回目ですが、元より大曲。心して勤めたいと思います。



姨捨
更科に住んでいた一人の老女が山に捨てられて、桂の木陰で事切れた。その執心が残って、秋ごとの月明かりの世に現われ遊舞する。
捨てられても人を怨むのではなく、執心が残るといっても、昔の恋しさからである。

所は都から遠い山間で、時は秋の深夜に白衣の老女が現れるのだから、情景の寂しさが滲み出るのは言うまでもないが、彼女はすでに人間世界の俗情から超越して、浄化された歌舞の菩薩にも近い存在であるから、「あら面白の折からやな」」と詠じたり、「花に愛で月に染みて遊ばん」と高揚したりする。
昔の秋を取り返す事ができない悲しみの中にも、微かな浮かれ心を見せるところが、この曲の表現の大切なところでしょう。




時には2時間半を超す大曲ですが、秋も半ば、幽玄の極致をお感じ下さいませ。
料金が高いとお感じの方は、中正面6000円の席は、大変お得です。
ブログ右の梅若研能会の方から、お申込みくださいませ。




2013/10/21

2013年11月の主な出演スケジュール

2日(土) 桂諷会 橋弁慶 国立能楽堂 14:00~
長山桂三独立十周年 (笛之巻)
3日(日) 友枝会 小鍛冶 国立能楽堂 12:00~
4日(月) 橘香会 姨捨 国立能楽堂 13:00~
二世万三郎二十三回忌
9日(土) 賀宝会 船弁慶 宝生能楽堂 16:30頃
10日(日) 嶂(みね)の会 実盛 京都観世会館 12:30~
京都・味方健主催
14日(木) 下平克宏演能の会 葵上 前橋市市民文化会館 18:30~
前橋公演 (蝋燭能) 小ホール
15日(金) 国立定例公演 通盛 国立能楽堂 18:30~
16日(土) 東京金剛会 井筒 国立能楽堂 13:30~
21日(木) 玉川大学学生能 安達原 横浜能楽堂 18:00~
23日(土) 東京観世会 白楽天 観世能楽堂 13:00~
24日(日) 小田切会 葵上 梅若能楽学院
30日(日) 東京真謡会 菊慈童 国立能楽堂 13:00頃~
隅田川
詳しくはブログ右の会場能楽堂をクリックして検索
空欄は分かり次第記入します

2013/10/15

2013/10/11・12 鎌倉薪能 「高砂」


 

先週の金・土曜日は鎌倉市の鎌倉宮(大塔宮)にての鎌倉薪能
「高砂」に出勤させていただきました。
 
1日目は喜多流 香川靖嗣師、2日目は金春流御宗家 金春安明師
 
雨天中止の公演ですのでお天気が心配されましたが、両日とも晴天に恵まれ、絶好の薪能日和でした。
 
 
時折強い風が吹き、薪に近い我々ワキ方は、喉が多少スモークハム状態でしたが・・・ (笑)
 
 
客席は両日とも満員。
さすが第55回を数え、関東では最古参の薪能です。 
 
 
 


 
 
 

 
 

2013/10/10

2013/10/9 大山阿夫利神社 火祭薪能 「鉄輪」

 

昨日は 第33回 大山阿夫利神社 火祭薪能 「鉄輪」に
ワキ安倍晴明役で出演させていただきました。

例年よりは若干暑く感じましたが、演能中は雨も降らず、気持ち良く勤めることができました。

 
 
 
 
 
 
 
 

2013/10/09

2013/10/5 興福寺塔影能 「谷行」

 

先週の土曜日は、奈良興福寺塔影能「谷行(たにこう)」に
親子共々出演させていただきました。 
 
当日はあいにく夕方の降雨予報により、雨天開場の文化会館にての公演となりました。
結局は雨は降らず、本来の東金堂前庭でのステージで出来たかと思うと、本当に残念です。
野外能の難しいところですね。


 

東金堂(国宝)

五重塔(国宝)

本来やるはずの舞台

年甲斐もなく(笑)

次男進也 ひよっこ山伏です






 



 
 

2013/10/03

ビストロ 「レガル」 ②

久し振りのFOODの書き込みです。

先日の「敷地物狂」の前日、福岡よりボンバルディアにて小松へ。
家内に空港へ迎えに来てもらい、金沢市内のビストロ「レガル」にて夕食。
いつも美味しいフレンチを食べさせてくれるお店です。


生ハムと温野菜のサラダ 


魚介入り(海老とスズキ)サラダ 


ワタリガニのトマトクリーム
ソースのパスタ 

夜9時頃の夕食、翌日の難曲の事も考えて、野菜中心の軽めにしました。
えっ 全然軽くない? あはは。
いつもながら美味しかったです。
マスター、ママ 遅くにお邪魔して申し訳ありませんでした。







2013/10/01

2013/9/29 里帰り公演「敷地物狂」

 

9月29日(日) 石川県加賀市菅生石部神社に於きまして
復曲能「敷地物狂」の里帰り公演が催されました。

この公演にワキとして参加させていただきました事、大槻文蔵先生に先ずもって御礼申し上げます。
またこの公演を企画された竹田真砂子先生、国立能楽堂の皆様、地元加賀市の実行委員会の皆様の御苦労は並々ならぬものでありましたでしょう。大変お世話になりました。心より御礼申し上げます。

なぜ里帰りなのかと申しますと、この曲は、菅生の地主とも言うべき人の一人子が、12歳の時、浮世を捨てて比叡山に修行に入り、一方母は物狂いとなり子を探し求めて流浪するという別離と再会の物狂い能です。数年間の修行の後、故郷を訪ねた時、菅生石部神社で偶然に母子が再会を果たします。

 
 
曲の設定と同じ神社での演能は特別な想いがあります。
実際の演能中、キリの再会の場面での、母と子がお互い肩に手をかけ寄り添う型を見て、私も涙が出てきそうになりました。
 
 
この「敷地物狂」は1432年に伏見御所にて上演され、江戸時代に一度、また明治9年には岩倉具視邸にての天覧能として、加賀藩主前田斉泰、大聖寺藩主前田利鬯の旧大名父子他が上演しました。
平成9年に大阪大槻能楽堂に於いて
シテ大槻文蔵師にて上演され
以来数回公演を重ね、今回の里帰り公演の実現となったわけです。
 
 
 
もちろん私が参加させていただくのは初めてでしたが、曲自体はとても面白く、なぜほとんど上演機会に恵まれず廃曲同然になってしまったのか、まったく分かりません。
子方のセリフが多く、難しいからでしょうか。
来年の7月に国立能楽堂にて再演され、私も出演させていただきますが、より研究して臨みたいと思います。
 
翌日の北陸中日新聞に記事が載っておりましたので
添付しておきます。
 
 
 
 
 
 
 
この舞台は神楽殿のような形で橋掛りがないため、今回は橋掛りを特設しました。しかし通常の舞台の形として見ると、鏡板が地謡座の後ろ側になってしまいますし、常のワキ正面側に大勢のお客様がいらっしゃるという事で、正面をどちらにして演じたらよいか皆悩みましたが、そこは舞台慣れした演者たち。ちゃんとお客様にお尻を向ける事なく、演出を変えて演じました。言葉では説明しにくいのですが
当日御覧いただいた方はお解りかと思います。
 
 
 
 
この神社では30年程前から10年間、加賀市薪能が金沢能楽会の宝生流で催されておりました。
私の父も勿論出演しておりましたが、平成3年7月24日 第8回薪能の「放下僧」に出演1週間後に他界しました。
私としましては、父に再会できたような気が致します。
 
下の写真の「放下僧」は、父にとっての最後の舞台でした。