2013/10/22

2013/11/4 橘香会 「姨捨」



11月4日に橘香会(二世梅若万三郎 二十三回忌追善)において
三老女の一つ、最高秘曲と言われる「姨捨(おばすて)」を勤めさせていただきます。
おシテは梅若万佐晴(まさはる)師。
私は梅若紀彰師に続き2回目ですが、元より大曲。心して勤めたいと思います。



姨捨
更科に住んでいた一人の老女が山に捨てられて、桂の木陰で事切れた。その執心が残って、秋ごとの月明かりの世に現われ遊舞する。
捨てられても人を怨むのではなく、執心が残るといっても、昔の恋しさからである。

所は都から遠い山間で、時は秋の深夜に白衣の老女が現れるのだから、情景の寂しさが滲み出るのは言うまでもないが、彼女はすでに人間世界の俗情から超越して、浄化された歌舞の菩薩にも近い存在であるから、「あら面白の折からやな」」と詠じたり、「花に愛で月に染みて遊ばん」と高揚したりする。
昔の秋を取り返す事ができない悲しみの中にも、微かな浮かれ心を見せるところが、この曲の表現の大切なところでしょう。




時には2時間半を超す大曲ですが、秋も半ば、幽玄の極致をお感じ下さいませ。
料金が高いとお感じの方は、中正面6000円の席は、大変お得です。
ブログ右の梅若研能会の方から、お申込みくださいませ。




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