2012/06/01

紅入厚板 ① 牡丹折枝

ワキ方は男役しかありません。装束として一番初めに付けるものを概して着付と言います。
着付の種類にも、無地熨斗目(むじのしめ)、段熨斗目(だんのしめ)、格子厚板(こうしあついた)、色入厚板(いろいりあついた)、色無厚板(いろなしあついた)等、多種あります。


今回は色入厚板の第一回目として「牡丹折枝(ぼたんおりえだ)」をご紹介しましょう。

この厚板は能「安宅」のワキ、富樫が直垂上下(ひたたれじょうげ)の中に着るもので、通常は富樫の役以外には着ません。

能楽の世界で、装束の「色」というと、紅色をさします。
厚板の色の中に紅色が入っているものを「色入り」、入ってないものを「色無し」と言います。

牡丹折枝とは、牡丹の花を葉の付いた枝の部分から折ったという意味です。


紅入りの鱗(うろこ)模様と稲妻地紋の上に何色もの牡丹折枝を刺繍したものを互い違いに織り合わせてあります。





流儀の決まりの柄(がら)ですので、他役、他流の方は作ることができません。我々もこれを作った時は、装束屋さんに型止めをお願いしております。もし下掛宝生流以外の人が着てるのを見かけたら教えて下さい。流儀として抗議をし、回収します(笑)。

柄としても強いですし、舞台映えする厚板です。

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