2015/04/05

2015/4/5 金沢能楽会別会能 「老松」「邯鄲」







今日は「金沢能楽会別会能」でした。

能「老松・紅梅殿」「邯鄲」 狂言「寝音曲」

金沢は桜がまもなく満開。
あいにくの雨模様でしたが、たくさんのお客様がご来場下さいました。

心より御礼申し上げます。


「老松」は初心者の鑑賞には、幾分不向きなところがありますが、上級者には重厚かつ荘重な祝言曲です。


能「老松」に紅梅殿(こうばいどの)という小書が付くと、後の場面が常とは変わります。

ワキ待謡の後の出端で、まずシテツレ紅梅殿が緋大口長絹出立ちが登場。同幕だか少し間を空けてシテ老松神が登場。
舞台上にいる紅梅殿へ橋掛かりからシテが呼びかける形になります。真ノ序ノ舞前まではシテとシテツレの掛け合いとなり、舞は全部シテツレが舞い、シテは橋掛かりで床几に腰掛ける。舞の後、シテツレはワキ座に座し、シテ「これは老い木の神松の」の後、シテの立廻りが入る。最後はシテとシテツレが正中で向き合い、二人同時に止拍子を踏む(和合留)。

これは宝生流の演出で、他流は若干異なります。



この「老松」の終曲部には、わが国の国歌「君が代」の歌詞 「(君が代は)千代に八千代に さざれ石の 巌となりて 苔のむすまで」の詞章があります。

道真公にまつわる奇跡を語る神能として、祝言の曲です。

江戸時代、正月の江戸城での「謡い初め」では、〈高砂〉〈東北〉とともに本曲が必ず演奏されていました。





今日は「老松」と「邯鄲」の2番に出演。
「邯鄲」のワキ方は舞台上ですと、出ている時間がワキ、ワキツレともに短く、比較的楽な曲のように思われがちですが、楽屋はとっても忙しいのです。
多少疲れました(笑)



0 件のコメント:

コメントを投稿