2013/09/10

東京五輪決定に想う


2020年オリンピックの開催都市が東京に決まった。
先ずもって東京誘致にご尽力された方々へ、お祝いの言葉を申し上げます。


私は基本的には勿論賛成派です。
新大阪のホテルの部屋で、プレゼンテーションを見、4時間ほど睡眠をとり、早朝起きて決定の瞬間を見守った。

勝因には運営企画の内容、活発なロビー活動など様々言われていますが、今回の誘致成功の最大の要因は、プレゼンにあったと言われる方が多いし、私もそう思いますので、少し振り返ってみましょう。
 


一人ひとりのプレゼン能力というよりも、チームプレーがもたらした結果。適材適所でその人に合う内容を、その人に合うスタイルで話されていました。
先ず高円宮妃久子さまの高貴なこと。真の日本女性の美しさを世界中の方が感じたことでしょう。あの気品は作って表せるものではありませんね。
佐藤真海さん。故郷が被災した実体験に基づき、今自分がここにいるのは、スポーツの力があったからだと訴え、IOC委員の心をつかんだと思う。
滝川クリステルさんは、「おもてなし」の精神を合掌のポーズで表現しました。あのメンバーの中で一番ソフトなキャラクターだからこそ相応しい、内容と動作だった。

猪瀬都知事の英語はいただけなかったが、安倍首相。その国のトップが出てきて説明をするというのには善し悪しがあり、「政治と五輪は別だ」と反感を持たれる事もあるとは思うが、今回は委員の質問に自ら答え、安全を保障したという意味では、大変有効だったと思う。
首相は、「LEGACY」という単語で委員をはじめ聴衆を引き付けた。これは「国民が結束して努力し、次の世代に遺産を受け継いでいく」という意味でしょう。
オリンピックは誰か一人のスーパースターの活躍によって次に繋がるものではない、という論法は、国のトップにふさわしいスケールの大きさを感じた。
懸念された福島第一原発の汚染水問題。安倍さんは心臓のある胸に手を当てながら、東京には一切危険がないことを主張しましたね。あれは「神に誓って」という時に、欧米人がよく使う動作ですよ。
総理!


決定した以上、海外メディアを含めて世界中の人々が、今後我々日本を厳しく見つめることとなるでしょう。
首相の発言と東電の発表の食い違いを指摘する報道が数多く見受けられるが、今後は政府と東電共同での偽りのない、真の報告を切望します。


 
東京オリンピックとはあるが、被災地東北を含め、日本オリンピック、オールジャパンで開催し、成功させよう!

経済復興、デフレ脱却の起爆剤となることは間違いないが、終了後の経済破たんを心配する声もある。
社会保障費の減少など、最後は我々国民に負担が来るのであろう。
 
 

しかし、もう決まったのだ!

 
オリンピックという檜舞台で、日本人の真の底力を見せなければいけません。

震災による多くの人命の犠牲、避難生活等の現在も続く苦しみ、そして今回の決定。他人のせいにして意見を言ったり、臭いものに蓋をするような行動は慎もう。

「震災の苦しさがあって、そして東京オリンピックを経て、日本は見事に復活した」 と我々の子孫が、後々そう振り返る、そういうオリンピックにしなければなりません。
OPは成功した。しかし復興は通半ば。これだけは絶対さけるべき!
 

先ずは「日本人の心」を世界に示そう。


富国強兵のような偏ったナショナリズムではなく、文化、宗教を含め、他国に対して、同じ人類として尊敬、敬意を表そう。


能楽会としては何ができるだろうか?
文楽、歌舞伎を含め世界に名だたる古典芸術の発信を考えなければならない。
開会式や閉会式でのセレモニーの中で披露する、これも必要かもしれない。それぞれが融合することの難しさ、時間の制約など諸問題が出てくると思うが、それを総合演出する、各文化団体が皆納得するプロデューサー選びが重要である。お一人では無理かもしれませんね。
各団体は期間中、世界中からお越しになる皆さんを「おもてなし」し、それぞれの普及のための企画をするでしょう。
 


五輪開催期間中に、広島、長崎に原爆が落とされた日が入ります。
平和でなければスポーツはできないし、人と人とが解り合うのに、武器や核はいらないんだ、という事を伝えるのが、被爆国である日本に求められていることだと思います。


個人的には、期間中他国の方から声をかけられた時、顔を背けることなく笑顔で話せるよう、多少なりとも英語力を向上させようと思ってます(笑)


最後に1つ提案させてください。
競技種目ですが、実施競技以外で開催国が行ないたい競技を、開催国枠として選ばせるのは如何でしょうか?
開催国枠の競技数は、その開催国に任せる。あまり多くなっては大変ですが、ゼロでもいいんです。公開競技でも良いと思います。

さあ後は、成功に向けて前進あるのみ!



 

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