2023/03/20

2023/3/18 豊田市能楽堂やよい能 「半蔀」

 豊田市能楽堂・やよい能「半蔀(はじとみ)」を勤めてまいりました。

前日の申し合わせに向かう新幹線の車窓からは、所々で桜の開花が見られました。僕の子供の頃ですと、この時期の開花なんて有り得ない事ですが、これからの人たちには卒業式が桜で、入学式ではもう散っているという感覚が常識になっていくのでしょう。

今年の花見は金沢でゆっくり楽しませていただきます。



さて豊田市能楽堂・やよい能。
シテの鵜澤光さん、とっても綺麗で可愛い夕顔の精でした。


能「半蔀」の作り物。
夕顔の蔓の這い伝う家を表し、蔓には小さな瓢箪が付けてあります。
寝殿造などに見られる上下二枚からなる戸を「蔀(しとみ)」といい、上部を外へはね上げて開くようにしたものを「半蔀(はじとみ)」と言います。
実に能ならではの簡素な美しさですね。

半蔀の向こうから現れたのは、光源氏が愛した夕顔の女か、それともその姿を借りた花の精だったのか。


前シテの唐織がとても綺麗でしたので、お許しをいただいて紹介させていただきます。鵜澤家所蔵の装束です。









今年は豊田へは、9月10日に再度お邪魔します。
能は京都観世会の味方玄(みかたしずか)師の卒都婆小町です。

どうぞ宜しくお願い致します。



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