第23回 地域伝統芸能まつり
テーマ 息吹(いぶき)天地(あめつち)を動かす
コロナウイルスの感染拡大の影響で、開催が3年流れたこの公演。実に4年ぶりに開催されました。
能は「名取ノ老女(短縮版)」。
この曲は、平成28年東日本大震災から5年を機に、国立能楽堂で装い新たに約130年ぶりに復活上演されました。
私は初演より携わってまいりましたが、今回もワキ山伏役で出演させていただきました。
今回は時間の都合で、20分前後の短縮版。話の筋が良く解らないと思いますので、あらすじを載せておきます。
名取ノ老女(あらすじ)
陸奥・名取に住む老女は熊野権現を信仰、毎年紀州熊野の地に詣でていましたが、今は年老いて参詣できなくなったため、名取に社を勧請して祈りを捧げています。
そこに熊野で神前に通夜をした際に霊夢を蒙った山伏が、梛(なぎ)の葉に現れた神詠(神の詠んだ和歌)「道遠し 年もやうやう老いにけり 思ひおこせよ 我も忘れじ」を携えてやってきます。
老女の長年の信仰に神が応え、奇跡を起こしてくれたのです。
感涙にむせぶ老女が孫娘とともに山伏を名取の地に案内、法楽の舞を捧げると熊野権現の使役神・護法善神が現れ、老女を祝福します。
今回の公演は、老女が名取の各地を案内する「名所教え」と、護法善神の出場場面を中心に上演しました。
閖上(ゆりあげ)の浜などの被災地復興の「息吹」を感じることができます。
この公演は、放送予定があります。
令和5年 3月5日(日) 午後2時30分~4時
NHK Eテレ(NHK プラス 見逃し配信あり)
「まつりの響き ~第23回 地域伝統芸能まつり」
日本各地の伝統芸能を併せてお楽しみくださいませ。
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