2012/09/12

イギリス公演 ⑤

9月10日 自由行動日

2公演無事終わり、今日は完全OFF。
6人で市内観光に行きました。

今日はこちらへ来て初めての曇り空。気温もだいぶ下がりました。
オリンピックでお馴染みの写真が続くかもしれませんが、よかったら覗いて下さいませ。

ロンドンはどこも道幅が狭く、二階建てバスが走るのも解ります。
Taxiよりも地下鉄の方が早いし、1回ぐらいは地下鉄にも乗ってみたいので、ホテル近くのOld Street駅から地下鉄でWestminster駅へ。
ここからスタートです。
ちなみにロンドンでは、地下鉄のことを「Underground」と言い、「Subway」は
歩行者用地下道路を言います。

狭くてバスみたい!
ラッシュが大変そうです。
大江戸線みたい 
国会議事堂&Big Ben


ウエストミンスター寺院

横から



シェイクスピア・グローブ座


テート・モダン

ミレニアム・ブリッジ
テート・モダン側からセント・ポール大聖堂を望む



パラリンピック・パレード直前
凄い人だかりです!

道路も閉鎖中

バッキンガム宮殿やThe Mallもパレードで閉鎖です。
まあ仕方ない。これも一つの記念です(笑)



Bank駅近くのパブで昼食


席が非常に狭い!
英国人は昼間ここで商談もするそうです。
地元のプロモーターの方推薦の店だけに味も最高でした。

お決まりのタワー・ブリッジ



上に上がりました


下りの階段

対岸から
この角度は珍しいでしょ。

要塞、宮殿、銀行、動物園、処刑場と数奇な運命をたどってきた
歴史的建造物。
現在は王室所有の宮殿で、世界文化遺産




ざっと見て回るだけの観光でしたが、仕方ないです。
もしまた来ることがあれば、次回はゆっくり見たいですね。
一旦ホテルに帰り、6時からメンバー3人で夕食へ。
ロンドンに来たら一回は Fish&Chips を食べなさいと皆が言うので、良いところを教えてもらってGo!


苦手なグリーンピースが入ってても美味しかったです!

ヒラメ(ボイル)

たら(Chips)

エイ?(Chips)

2012/09/11

イギリス公演 ④

9月9日 オーフォード公演

朝10時にイプスイッチのホテルを出発。
日本人は集合時間をきっちり守るが、助っ人の外国人チームの中から、必ず遅刻者が出ます(笑)

約1時間でOrford(オーフォード)に到着。

今日の会場の Ct Bartholomew’s  Church 
(セント・バーソロミュー教会)

カーリュー・リバーが初演された所での公演、記念すべきことです。











教会の祭壇がトランク置き場。なんか申し訳ないです。
中にトイレがないので、装束を付ける前が少し不便です。
到着後すぐに場当たりをして、すぐ近くにある

オーフォード・キャッスルへ。






最上まで上がるのは本番前なので止めました。
お城の入り口が少し上がったところにあるのですが、そこからの景色でも十分回りが見渡せます。素晴らしい景色でした。

昼食は能チーム全員で近くの燻製のメニューを食べさせてくれるレストランへ。

Leek & Potato soup 
薫製の魚の盛り合わせ

レストランの奥に薫製屋さんがありました。



昼食後に宇多田ヒカルさんとお話しすることが出来ました。
信じてもらえないかもしれませんが、1対1で、2~3分立ち話をしました。
彼女はロンドン公演を観て、とても感動されたらしく、もう一度観たいということで、車でわざわざオーフォードまで来てくれました。
僕のことも「あの~船の方ですよね?」と話してくれて、飛び上がるくらい嬉しかったです(笑)。

ロンドンの後、ご自分のインターネットで能のことを調べたらしく、「隅田川」に使う面も「深井でしたっけ?」と言われてビックリです。
こういう方が能に興味を持ったと、ブログ等に発信していただければ、能の宣伝にもなりますので、発信のお願いをしておきました。
2ショットの写真も撮らせてもらったのですが、彼女との約束で、残念ですがブログに載せることはできません。


3時に隅田川が開演。
狭い教会なので、200人も入れば満席というところ、ほぼ満員だったように思います。
教会のつくりがとても古く、天井に木材が使われているので、音の吸収がロンドンの時よりかなりいい感じでした。

とにかく晴天に恵まれ、気持ちよくできました。
会場と装束付けをする人以外の人の着がえるホテルが離れているので、スタッフも雨が降ったらどうしようと心配していたようです。


隅田川終演後、カーテンコールに備えて紋付に着がえ、カーリュー・リバーを地謡座の後ろの方から、全員で観劇。

イギリスの作曲家ブリテンが50年以上前、日本に滞在中、「隅田川」を観て深く感動して、帰国後カリュー・リバーを作ったというだけあって、進行は隅田川とほとんど同じなんですね。楽器もなんとなく能の囃子を手本に、最小限の楽器のみ使われています。

ただ違うところは、修道院長役などの登場人物が若干増えるのと、子供が天に召されていくのを見て、母親は安心するという、言わばハピーエンドになるくらいでしょうか。

少し演出が現代風で、お客様の大半がお年寄りだったのですが、始めは若干戸惑って観ていらっしゃる気がしました。


全公演終了後、オペラチームと能チームがいっしょに写真撮影。
その後宇多田さんが能の楽屋へ挨拶に来られて、団長達とお話しをされた後、いっしょに記念撮影をしました。



ロンドンへ帰る道のりは、始め順調でしたが、市内に入る手前の所が大渋滞。結局3時間半以上かかったでしょうか。ホテル着が11時前。
かなりきつい一日でした。

今日はパラリンピック閉会式の日。メインスタジアムの花火の音が聞こえました。

2012/09/09

イギリス公演 ③

9月8日 移動日

これも異常気象なのでしょうか?
昼間の温度は25℃を超えて、空は晴れ渡っています。

12時にホテルをチェックアウトして、バスの出発が3時。
その間歩いて観光も辛いので、近くのBARで昼食。






イプスイッチへ。
ロンドンの北東、バスで2時間強。


6時頃に到着。
ホテルは Ramada Encore Ipswich







イプスイッチの街は入り江が近いせいか、海の匂いがします。
アヒルやカモメがたくさんいて、確かにカーリュー・リバーの雰囲気があります(しかしカーリュー・リバーはブリテンの想像の川らしい)。
街並みは趣きがあります。
このオペラについてはまだ不勉強なので、後日UPします。

部屋から外を見たら、リスがいました。


横の川にはカモメなどの水鳥がいっぱいいます







昔はかなり栄えていて、今は少し寂れてきた街らしいのですが、いえいえ市街地に入ると、若い人たちが各々オシャレな格好で楽しんでいます。

夕食はオペラ隊と能のチームの合同食事会。
藝大学長のご馳走でした。


「ZIZZI」というイタリアン。


薄生地のピザが美味しかったです。







2012/09/08

イギリス公演 ②

9月7日 London Christ Church公演

前日の夜にホテルに着いて、翌日申し合わせ(場当たりに近い)と本番というきついスケジュールです。

会場はホテルのあるOld Streetから南東へ、Taxiで10分弱のところにある Christ Church。





イギリスのクライスト・チャーチというと、オックスフォードにある、あの映画「ハリー・ポッター」の撮影で使われた教会を思い出されると思いますが、あそことは違います。

London市内にある英国国教会です(他にもあるのかは知りません)。

そういえばステンドグラスが似てるような気がします。


「隅田川」

海外公演では珍しくフルバージョン(省略なし、狂女コシあり)。
所用時間 約1時間半。

それほど広くない教会のせいか、謡やお囃子の反響が凄く、いつもより声のボリュームを落としてやりました。

よくいろんなイベントに使われるそうですが、打楽器には向かないかもしれません。弦楽器がいいのかも・・・



お客様は最後まで熱い視線でご覧になってらっしゃいました。
詞章用のスクリーンはありませんから、余程予習ができているのでしょう。素晴らしい!
演者としてもとても気持ちのいい空間でした。

食事のケイタリングがないので、「隅田川」の出演者は、カリュー・リバーの間に教会近くの中華(また中華!)へ行き素早く食事を済ませ、また教会へ戻って、全員紋付に着がえてカーテンコールへ。
多分カーテンコールの前に食事のため外へ出るなんて経験は、二度とないでしょう(笑)

なんとお客様の中に宇多田ヒカルさんと葉加瀬太郎さんがいらっしゃいました。
宇多田さんは9日の公演の時、楽屋に伺いたいと言ってるそうです。
写真を撮りたいなあ~



2012/09/07

イギリス公演 ①

藝大英国公演
カーリュー・リバー(オペラ)&能「隅田川」

ロンドンはクライスト・チャーチ
オーチャードはセント・バーソロミュー・チャーチの2公演です。
現地で5泊(ロンドンが4泊、間にイプスウィッチが1泊)移動ありなので、かなりハードスケジュールかもしれません。

9時30分に成田第1ターミナルに集合して、11時30分発のヴァージン航空、ロンドン直行です。
シートはプレミアム・エコノミー(最近ビジネスに乗せてもらえないなあ)。
行ってまいります。


フライトは約12時間。やはり長い。
食事は限りなくエコノミーに近いのでしょうが、まあまあでした。
3時間ぐらいは眠れたでしょうか?
後ろの座席のおばあさんと娘さんの親子が、かなり大きな声で口喧嘩をされていて、結構気になってしまって・・・

でもオーディオが充実していて、洋楽を聴いたり、映画「Always 三丁目の夕日(?)」を観て過ごしてました。

ヒースロー空港には現地時間で午後4時過ぎ。日本時間は午前0時。
バスでロンドン市内、オールドストリートにあるホテル「Premier Inn Old Street」まで約1時間半。噂に聞く渋滞は本物です。




ロンドンの街はやはり2階建てバスが縦横無尽に走ってます。でも道路はかなり狭くて、これじゃ東京と変わらないですね。
少し郊外の一戸建てはレンガ造りの家がほとんどで、趣きがあります。
ガーデニングがとても綺麗です。
必ず暖炉があるんでしょうね。煙突を見るとメリー・ポピンズを思い出しました。




ホテル着は6時。軽く打ち合わせをして、シテ方2人、ワキ方、囃子方の7人で中華街へ。
「中国城」というミシュランで星(いくつか忘れました)をいただいているというお店へ。

お味も値段もまあまあでした。
ただ「からし」がないんですよ!これには驚きました。
だってあなたたちだって、ホットドッグにマスタードかけるでしょ!

10時過ぎにホテルに戻って、爆睡しました。

あまりの眠さに写真を撮るのを忘れました。



2012/09/02

宝生紫雪追善能 「道成寺」満員御礼



本日の金沢能楽会別会能は「宝生紫雪百五十回忌追善能」として行われました。

一部の能は「安宅」、二部は「道成寺」

別会能は定例能より入場料が高額なのですが、一部の入りは約8割、二部は完売。
歌舞伎などとは違って大入り袋は出ませんが、お越しになったお客様には、心より御礼申し上げます。




会場入り口の左の展示コーナーには、我が家で代々大切にしております
「宝生紫雪 鉢の木 能画掛け軸」が掛っておりましたが、御覧いただけましたでしょうか。




金沢能楽会の別会を二部制にするのは初めての試みでしたが、「安宅」「道成寺」とも人気曲、特に「道成寺」のおシテは宝生流現宗家和英氏ということもあり、あれだけのお客様に御覧いただけたということを考えますと、一応会としては成り立ったのではないでしょうか。




一部に能・狂言1番ずつ(他に舞囃子、仕舞等もありますが)でA席が1万円というのは高いと思われる方がいらっしゃるとは思います。しかし「安宅」は出演者が多いですし、その為には東京よりの助演をいつもより多く頼まねばなりません。当然、交通宿泊費、出演料を支払う必要が出てきます。シテツレの同山があれだけ出るわけですから、装束にかかる費用のまた然りです。
また「道成寺」は能の最高秘曲のうちの一曲ですから、各役に習い料という特別料金が発生してきます。
どうかご理解の程、お願い申し上げます。




この番組を一部制にして料金を2万円にすると、お客様の負担が多くなり過ぎますし、時間も長すぎるというクレームが来る可能性もあります。




各部1万円の二部制にして、はたして切符が売れるのだろうか、という懸念は確かにありました。しかし一部、二部を通しで御覧になった方もかなりいらっしゃいましたし、これだけのお客様がいらっしゃったというのは、さすが金沢。日本の他の都市に比べて、能楽人口が格段に多い土地柄。これは加賀前田のお殿様、また江戸時代より金沢で能楽の普及につとめてきた諸先生、諸先輩のおかげです。




我々、今の能楽師は、それに甘えることなく、各自が芸を磨き、より良い舞台をお客様にお見せする努力を怠ってはいけません。
今日はそれを痛感しました。




時代的にも謡や仕舞を習う人は減るばかりですし、能楽師もレッスンプロでは通用しない時がもう目の前にきています。いやいやレッスンプロはいらないと言ってるわけではありません。舞台で演じる楽師とお素人に教える楽師の区別をもっと厳格に分ける必要性も考えなければいけないような気がします。しかし教わる方は芸のうまい先生に習いたいという気持ちがあるでしょうし、忙しい楽師は意欲、体力、時間との闘いになります。本当に難しい問題ですね。



ヨーロッパでオペラがあれだけ国民に愛されるように、日本人が日本人の心を素直に表現する能楽という芸能を愛していただけるように、私個人の芸の向上は勿論、普及にも努めてまいりたいと思います。