2013/07/01

2013/6/29 「ジャンヌ・ダルク」 ~熊本






28日金曜日は国立能楽堂にて学生鑑賞能。
そのまま羽田へ行き、いざ熊本へ。
夜9時過ぎに空港着。そのままタクシーで市内の洋食の店「橋本」にて夕食をいただき、12時前にホテル・キャッスルにチェックイン。
「橋本」さんはポークソテーや〆のカレーが最高。ホテルの部屋はかなり広く、ベッドもダブルで快適でした。
29日10時より、まず熊本県立第一高等学校の学生鑑賞能「羽衣」
午後2時からいよいよ「ジャンヌ・ダルク ~JEANNE D'ARC」です。
この創作能「ジャンヌ・ダルク」は、昨年、ジャンヌダルク生誕600年を記念し、フランスで上演されたもので、この公演は、今回この曲の演出・作曲をされた狩野琇鵬先生の母校である県立第一高校の創立110周年記念公演として、同校のOBOGの同窓会(清香会)が企画されたものです。企業など協賛を一切取らず、清香会だけでの運営には頭が下がります。

フランス公演では、旅人役を山本東次郎先生、所の者役は現地フランス人の方がフランス語で一人立ちしゃべりで行なったそうですが、今回は熊本での公演ですので、山本先生が所の者に回り、私が新たに旅人としてお邪魔しました。


曲のあらすじは、4つ目の写真の解説部分を拡大してお読みくださいませ。
「ジャンヌ・ダルク」と聞くと、いかにも突飛な感じを受けるかもしれませんが、いたって普通の夢幻能。
面だけは新調されたそうですが(ジャンヌと名付けられてるそうです)、装束は常の能で用いるものを使います。
その意味ではワキとしての旅人役も比較的やり易い演出でした。曲としても実によくできた演出で、驚きました。
能本の作成は法政大学名誉教授の西野春雄先生、作曲・演出に狩野先生と山本東次郎先生。

多少ワキ方らしく変えてやったつもりですが、ほとんど他にやりようがないくらい完成されていて、あとはセリフを覚えるだけという感じでした。



上の写真は巡礼の旅人役の私が右手に持ったロザリオ。
決してこれで調伏するわけではありませんよ(笑)

前シテ・ジャンヌの母の琇鵬先生は、これ以上ないほどの存在感。
後シテ・ジャンヌはご子息の了一師。女性でありながら勇猛かつ気高いジャンヌを見事に演じられました。

特に感服したのは、山本先生の所の者のアイ語り。
ジャンヌの生涯がすべて解るほどの長文の語りをご自分で作られ、それを完璧に語られました。もう先生の頭の中にはSDカードが入ってるんじゃないかと思うほどです。



終演後、ホテル・キャッスルにて懇親会。
西野先生、副校長、県の教育長など、いろんな方々とお話しさせていただきました。
なんとあの河鍋暁斎の曾孫に当たられ、暁斎美術館の館長の楠美様にもお会いでき感激。「今度金沢へ行ってきますよ」とおっしゃってられました。

場所を市内老舗料亭「松葉」に移して夕食。
お料理・お酒とも大変美味しく頂戴いたしました。

日曜日の熊本日日新聞に記事が載っておりましたんで、UPしておきます。



最後になりましたが、狩野先生、本当に有難うございました。

企画・運営をなさった関係者の皆様、大変お疲れ様でした。

心より御礼申し上げます。








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